2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

落下

A:「走ってる君から僕をみると、速さVで後ろに遠ざかっていくけど、 僕から君をみると、速さVで前に進んでいく。でも力の方程式の形は変らないってことだ。」 B:「それを何ていうの?」 A:「ガリレオの相対性原理って呼んでるらしい。 座標変換はガ…

マトリクス

A:「力が運動量の変化だとすると、僕から見た力と君から見た力はどう違うの?」 B:「君の座標をx、tとして、僕のをx’、t’とすると、変換マトリクスTを使って、 x'i=Tij*xjとなる。」 A:「ちょっとマテください。マトリクスとか、iとかjとか…

エネルギーとお金

A:「ところで、エネルギーは力とどう関係あるの?」 B:「君があるものに力を加えてその方向に動かすと、力と距離に比例した仕事をしたことになるんだ。このときエネルギーが変化するのさ。」 A:「僕が自分自身を動かすにはエネルギーが必要なのは分か…

真空

A:「真空は何もない筈なのに、どうやって光を伝えるの?」 B:「音は空中でも水中でも、何かの中では伝わっていけるけど、 何もなくなったら伝わらなくなる。 何もないとしたら、光だって伝わるかどうか怪しくなるよ。 真空中でも光の遊び場があると考え…

A:「僕が電車に乗って走っていて、君が地上にいるとすると、光の速さに違いは見つかるの?」 B:「その電車ってのは、いまいち夢がない気がするんだけど。 君は銀河鉄道に乗って一定の速さで止まらずに走り続けるとしよう。」 A:「どこまで行くの?」 …

運動量

A:「力が質量と加速度の積だとすると、質量と速度の積は何?」 B:「それは運動量と呼んでる。」 A:「僕が2倍の速度で走れば、2倍の運動量ってことか。」 B:「同じ速度でも、君が僕を背負って走れば運動量は大きくなる。」 A:「僕の場合、目に見…

A:「ことわざに「色男、金と力は無かりけり」っていうのがあるけど、力っていったい何?」 B:「ある物に、その速度の変化を与える力は、質量に加速度を掛けることで計算できるってのが、リンゴの好きなニュートンの理論だよ。」 A:「質量が大きいほど…

加速

A:「このボールを押し続けていくとどうなるの?」 B:「ボールの速度がだんだん大きくなっていく。速度が時間につれて変化していく割合を加速度っていうんだ。」 A:「ボールを押す力が一定なら、同じ割合で速度が大きくなっていくってこと? 逆にボール…

質量

A:「ところで、質量ってのは何?」 B:「やっぱり、そう来たか。 慣性質量はものを押したときに、押しにくいっていう目安の量だよ。」 A:「質量が大きいものは、動かし難くて立ち上がりが悪いってことは分かるけど、重さとどう違うの?」 B:「重さは…

慣性

A:「車は急に止まれない。調子にのったときの僕はどうにも止まらない。」 B:「そういうのを、慣性の法則っていうらしい。」 A:「慣性って、どういうこと?」 B:「質量があると、惰性でダラダラするってことだよ。」 A:「コムズカシイ言葉を使って…

見方

A:「僕が電車の中で座っていると、ある速さで君から遠ざかっていくよね。」 B:「君が電車から降りたとき、もしも君の時計の時刻が僕の時計の時刻と違ってたら、スリリングだよ。」 A:「多分、そんなことは通常、起こりそうもない。」 B:「電車の中に…

世界線

A:「僕の人生を1本の線で表すと、生まれたときから始まって、ずっと延びてゆくね。」 B:「君の線をx(t)で表して、僕のをx’(t)とすると、 君と僕がぶつかったとき、「x(t)=x’(t)」になって 2本の線が1点でまわじわることになる。」 …

目印

A:「電車に乗っていれば、1本道を走っていけるよ。」 B:「その場合、君の位置をどうやって計る? 君の体には大きさがあるから。」 A:「その昔、犯罪者は額に「犬」という字の刺青をされたそうだ。 僕と君の額にマジックで点をつければ、目印になる。…

次元

A:「直交する3本の軸を想像することはできるよ。」 B:「僕らは3次元人間だから、4次元の残り1軸がどこにあるのか、見当も付かない。」 A:「例えば、風船の中に君を閉じ込めたら?」 B:「当然、その外には出られない。」 A:「もし、君が4次元…

A:「僕は鳥じゃないから、上下にはほとんど動けない。地面にへばりついてるムシみたいなもんだ。」 B:「その地面に2本の直交する軸を設定できるよ。」 A:「X軸とかY軸とか呼んでるやつかな。」 B:「それらを座標軸といって、君の居場所を表すこと…