A:「僕が電車に乗って走っていて、君が地上にいるとすると、光の速さに違いは見つかるの?」
B:「その電車ってのは、いまいち夢がない気がするんだけど。
   君は銀河鉄道に乗って一定の速さで止まらずに走り続けるとしよう。」
A:「どこまで行くの?」
B:「宇宙の果てがあるとしたら、そこに辿り着くまでさ。」
A:「僕の乗っている車両の最後尾の列から光が出て、
   最前列の席まで届いたとすると、光が走った距離を僕の精密時計で測った時間で割れば、光速が分かるよ。」
B:「君の座標で光が走った距離をxとして、それにかかった時間をtとすると、
   x=c・tとなる。」
A:「cは何?」
B:「constantのc、つまり一定を表す記号さ。光速といえば、cがよく使われてる。」A:「地上で見てた君の座標で測った距離と時間では、どうなるの?」
B:「光速cの値は、君の場合と同じ。
   真空中の光速は、一定の速度で走っている人から見ても、止まってる人から見ても同じってことを、光速一定の原理と呼んでる。」
A:「今回は、堅い終わり方だな。」