エネルギーとお金

A:「ところで、エネルギーは力とどう関係あるの?」
B:「君があるものに力を加えてその方向に動かすと、力と距離に比例した仕事をしたことになるんだ。このときエネルギーが変化するのさ。」
A:「僕が自分自身を動かすにはエネルギーが必要なのは分かるよ。毎日ご飯を食べてるからね。」
B:「仮に、僕の一生分の生活に必要なエネルギーをお金に換算して、お札やコインにしたとすると、このお金は毎日、何か別のものに変わっていくんだ。」
A:「君は散歩しているときでも、そのお金をばら撒いてるってこと?」
B:「もし、君が僕のお金を出来心で拝借したとしても、僕には直ぐに分かってしまうんだよ。なぜなら、いま持っている分と使った分の合計額は常に変らないからね。」
A:「そのお金は貯金しても増えないってこと?」
B:「その通り。エネルギーがお金と違うのは利子がつかないってことさ。
   エネルギー保存則っていうのがあるんだ。」
A:「僕の場合、入ってくるお金よりも出て行く方が多いような気がするんだけど。」
B:「もし、その状態で君が生きていられるなら、それだけで研究対象として十分に価値があるよ。」
A:「エネルギーを無から作り出せないとすると、どこからか借りる必要があるってことだね。」
B:「借金を増やしてムダに使ってる社会が必ず破滅するのは目に見えてるよ。」