目印

A:「電車に乗っていれば、1本道を走っていけるよ。」
B:「その場合、君の位置をどうやって計る?
   君の体には大きさがあるから。」
A:「その昔、犯罪者は額に「犬」という字の刺青をされたそうだ。
   僕と君の額にマジックで点をつければ、目印になる。」
B:「1本の座標軸に沿って目印を計れば、僕らの位置が分かるね。」
A:「時間の方はどうするの?」
B:「とりあえず、時計ってものがあるから、
   同じ時刻に合わせておいて、互いに見比べればいいさ。」
A:「僕のは安物の時計だから、正確でないと思うんだけど。」
B:「じゃ、これと同じ時計がもう1つあるから、どうぞ。」
A:「太っ腹!」
B:「貸すだけだよ。」