新参

F:「ところで、君は物理学科だったっけ?」
A:「天文学科。」
F:「そうなのか、ロマンがあっていいね。」
A:「現実はそうでもないんだけど。
   光速で走っても何百億年もかかるような宇宙を相手にするなんて、僕には手強すぎるのかもね。」
F:「人類が、他の星の知的生命体と交信する可能性はどうなの?」
A:「宇宙の歴史からみれば、ヒトはつい最近現れた新参者だから、そんな話はドダイ無理でしょ。
  それに、戦争や紛争やらが多くなってくると、そんな悠長なことをやってるヒマはなくなる。」
F:「でも、人類が獲得する知識が加速度的に増加していけば、いづれ何とかなる時代が来るんじゃないかな。」
A:「それには、次世代の子供たちにとって、いい環境をつくっていかなければ。」