無数
A:「この場所から見上げる夜空の星々はまさに無数だ!」
G:「天文学的な数ってことね。」
A:「僕のいる星からみて、あの1等星までの距離をxとして、その星の平均後退速度をVとすると、
tnがハッブル時間(1/Hn)の場合、V=x/tn=Hn・xとなる。」
G:「膨張宇宙論は21世紀のはじめにやっと確立されたといっていいわね。」
A:「ホントに最近だよ。
経過時間をtとおいて、関数x(t)とすると、V(t)=Hn・x(t)だ。」
G:「V(tn)=Hn・x(tn)が、ハッブル則と呼んでる式よ。」
A:「V(t)を微分して変形してから、v(t)/x(t)をh(t)とおけば、こうなる(*1)。」
G:「宇宙のスケールファクタ(パラメータ)をa(t)とおいて、
h(t)=(da(t)/dt)/a(t)とすると、こうね(*2)。
a(t)がtのα乗に比例すると仮定した場合には、
h(t)=α/tが得られるわ。V(t)=V(t0)・(t/t0)^α 」
A:「t0の代わりにtnにして、α=1とするなら、
V(t)/t=V(tn)/tn は時間に関係なく一定になる。
x(t)=V(tn)・tだから、V=Hn・xが出るワケか。」
(*1)
dV/dt=Hn・(dx/dt)
=Hn・v(t)
=(Hn・x(t))・v(t)/x(t)
=V(t)・h(t)
∴ V(t)=V(t0)・exp[∫hdt] ∫範囲:t0〜t
(*2)
∫hdt=ln|a(t)/a(t0)| ln(exp(x))=x
∴ V(t)/V(t0)=a(t)/a(t0) >0