実用
A:「W=c・t=x0とおくと、
S^2=x0^2−(x^2+y^2+z^2)=0となる。」
C:「光線の式だから、君にはお馴染みの形さ。
僕の座標系では、ダッシュを付けるだけ。
x'1=x, x'2=y', x'3=z'とおくと
S’^2=x0’^2−(x'1^2+x'2^2+x'3^2)
ここで、x'0=x0, x'3=x3とおくと、S'^2=S^2から、
x'1^2+x'2^2=x1^2+x2^2となる。
S'^2=S^2を満たす変換はローレンツ変換だけじゃないんだ。」
A:「なに変換?」
C:「直交変換といって、回転行列で表すことができる。
これはローレンツ変換なんかよりもズッと実用的だ。
x1^2+x2^2の因数分解はこうなる(*1)。」
A:「iは、√(−1)だね。」
C:「こうおくと(*2)、X'・T'=X・Tになって」
A:「待った。その後は、X'=exp(θ)・X, T'=exp(−θ)・Tとおいて計算するんでしょう?」
C:「少し違うんだ。こうおくんだ(*3)。すると、この式が出る(*4)。」
(*1)
x1^2+x2^2=(x1+ix2)・(x1−ix2)
(*2)
X=x1+ix2 X'=x'1+ix'2
T=x1−ix2 T'=x'1−ix'2
(*3)
X'=exp( iθ)・X
T'=exp(−iθ)・T
(*4)
x'1=((exp(iθ)+exp(−iθ))/2)・x1+((exp(iθ)−exp(−iθ))/2)・(ix2)
x'2=((exp(iθ)−exp(−iθ))/2i)・x1+((exp(iθ)+exp(−iθ))/2)・(ix2)