別れ

A:「ところで、君は彼女の話をしないけど、どうして?」
B:「光速の壁を超えても届かない世界にいってしまったんだよ。」
A:「なんか、悪いこと訊いちゃったみたいだね。」
B:「いいんだ。誰だっていつかは未知の世界へ旅立つ時が来るんだから。」
A:「・・・。 あ、流れ星だ。」
B:「・・・。」
A:「何をお願いしたの?」
B:「いつか、僕が光の国に戻るときに全てを話すよ。」
A:「君のおかげで、受身の勉強は面白くないことが分かったよ。これからは自分のアタマと体をフルに使っていかないと。」
B:「君のピタゴラスイッチはもう入ったから大丈夫だよ。
   ところで、その精密時計は返してね。」
A:「え、これ?」
B:「そう、地球では売ってないからね。
   それじゃ元気で。」
A:「あっ!」

(これまでの話はフィクションであり、
登場する人物は作者の知り合いではありません。
次回から「文殊はいずこに」がスタートします。)