SIN比

A:「せっかく、計算結果が出たんだから使ってみようよ。」
B:「では、Θ1とΘ2をゼロにすると、どうなるかな?」
A:「sinΘ1'/sinΘ2'の分子の√内は
  1+(1−β^2)・(v2/V)^2になる。」
B:「分母の√内も同様に、1+(1−β^2)・(v1/V)^2だね。」
A:「βが1なら、簡単で1だ。
   Vがv1とv2に比べて遅いとして、βの2乗をムシすると、
   結局、sinΘ1'/sinΘ2'はv2/v1に等しくなる。」
B:「スネル則は、sinΘ1/sinΘ2=v1/v2ってことを習わなかった?」
A:「そんな気もするけれど。」
B:「Θ1とΘ2がゼロでない場合、
   分子の√内で、v2・sinΘ2に比べてVをムシして、βの2乗もついでにムシすると、
  1+(cotΘ2)^2=(1/sinΘ2)^2になる。
A:「分母の√内は、(1/sinΘ1)^2になから、
   |sinΘ1/sinΘ2|となって、比の値は同じってことに。」
B:「僕からみると、sinΘ1'/sinΘ2'=v1'/v2'=n2’/n1’になる。
   2つの屈折率の比を相対屈折率と呼ぶんだ。」
A:「要するに、Vの大きさによって、君と僕のみる相対屈折率にもズレがでてくる訳か。」
B:「βが1に近くなるにつれて、僕にはその違いが分からなくなってくる。」
A:「君は違いの分かるヒトだと思っていたんだけど。」
B:「分からない方がいい場合もあるんじゃないの。」