マルチバース
M:「ネコの命を救ったというのはキミかね?」
A:「まぁ、そういうことになります。」
M:「キミはタイムトラベルを研究しているそうだが、ホントーなのか?」
A:「誰から聞いたんですか?」
M:「質問者はワタシだ。」
A:「あなたは誰なんですか!」
M:「世間はワタシのことをマッドサイエンティストと呼んでいるが、そんなことはドウデモいい。
キミには、シュレーディンガーの実験箱を作ったと言えば分かる。」
A:「そういうことですか。」
M:「ワタシも若い時分は、タイムマシンの研究に没頭したものだ。
しかし、そんなことはドダイ無理なハナシだ。
今はマルチバースを研究している。」
A:「マルチバース?」
M:「そう。キミが今いるユニバースとは別の宇宙を創り出すことができる。」
A:「僕はユニバースだけでも手一杯ですよ。」
M:「フツーは、自分の食いブチを何とかするのにセイイッパイってものだ。」
A:「あなたは、この愛酒タインを、とり戻しに来たんですか?」
M:「愛酒タイン?
そうか、分かったぞ!」
A:「何が?」
M:「キミはネコを酔わせて、その気持ちを変えさせたんだな。
そうでなければ、そのネコは今ゴロ、別の宇宙で昼寝していたハズだ。」