磁気

A:「角運動量K3は、mγVにRを掛けたもので、V=R・Ωだから、K3=mγR^2Ωと書ける。」
C:「V=cの場合、P0=mγcとして、K3=R・P0になるから、K3=1、つまりh/2πだとするとこうなる(*1)。」
A:「β=1だと、ローレンツ短縮でR=0になってしまうよ。」
C:「R0=(h/2π)/(mc)はコンプトン波長くらいになる。このときの角速度はΩ=c/R0だね。」
A:「少し変形すると、(h/2π)・Ω=mγc^2=Hがでるね。」
C:「螺旋運動の場合(*2)、線の長さLはこうなって(*3)、描く面積Sはこうなる(*4)。
  電荷をqとして電流Iはq・(V/L)だから、磁気モーメントはI・Sから計算できる(*5)。」
A:「磁気モーメント?」
C:「電磁気学に出てくる磁気双極子モーメントのこと。」
A:「角運動量に関係があるのか。」
C:「来週の試験に出る筈だよ。」
A:「試験?」
C:「忘れたの?」
A:「そうじゃなくて、そのとき寝てたから聞いてないだけ。」

(*1)
 h/2π=R・(mγc)
 R=R0√(1−β^2)
 
(*2)
 dX1/dt=R(−sinθ)・Ω
 dX2/dt=Rcosθ・Ω
 dX3/dt=aΩ
 
(*3)
 L=√(R^2+a^2)∫Ωdt

(*4)
 S=((R・√(R^2+a^2))/2)∫Ωdt

(*5)
 I・S=qV・(R/2)=(q/(2mγ))K3