行列式

A:「この前から、Xμσμの計算をやってたんだ。」
G:「何か出てきたの?」
A:「特になし。」
G:「ちょっと、そのノート見せて(*1)。」
A:「Xμの2乗和を計算してたんだ(*2)。」
G:「jとkが違う場合の反交換関係{σj,σk}=0を使った訳ね。」
A:「地道に計算すると、(Xjσj)^2は、Xjの2乗和にσ0を掛けたのが出てくる。」
G:「そういうときには、行列式を使うといいわよ(*3)。」
A:「行列式?」
G:「2行2列だから、対角成分同士を掛け算して、差を求めればいいの。」
A:「どうして君は、そういう姑息な計算をしたがるのかな。」
G:「仕方ないでしょ、君の計算にゆっくり付き合ってるヒマな時間はないんだから。」

(*1)
 σμ=(σ0,σ1,σ2, σ3)
 μσ=(σ0,-σ1,-σ2,-σ3)    jσ=−σj (j =1,2,3)
 
(*2)
 Xμ・σμ=X0σ0+X1σ1+X2σ2+X3σ3
 Xμ・μσ=X0σ0ー(X1σ1+X2σ2+X3σ3)

 (Xμ・σμ)(Xμ・μσ)=(X0σ0)^2+(Xjσj)X0-X0(Xjσj)−(Xjσj)^2

(Xjσj)^2=(X1σ1)^2+(X2σ2)^2+(X3σ3)^2
+X1X2(σ1σ2+σ2σ1)
+X2X3(σ2σ3+σ3σ2)
+X3X2(σ3σ1+σ1σ3)

 (Xμ・σμ)(Xμ・μσ)=(X0^2−X1^2−X2^2−X3^2)σ0

(*3)
|Xμ・σμ|
=|((X0+X3, X1−iX2), (X1+iX2, X0−X3))|
=(X0+X3)(X0−X3)−(X1+iX2,)(X1−iX2)
=X0^2−X3^2−X1^2−X2^2