量子

A:「kとωのローレンツ変換式が判ったところで、つぎは何が飛び出すのかな?」
B:「量子だよ。」
A:「それって粒子の親戚か何か?」
B:「粒子でも波でもないから、量子って名前がついてる。
   ここでアインシュタインが教えてくれたE=h・νを使う。Eは量子1個のエネルギーで、hはプランク定数。量子1個の運動量は、P=h/λで、ド・ブロイの式だよ。」
A:「kとωに換算すると、E=(h/2π)・ωと、P=(h/2π)・kとなるから、Eとωが比例して、Pとkが比例する。比例係数はどちらもh/2πってことだ。」
B:「kとωの変換式はもう用意してあるから、EとPの場合もすぐに分かるでしょう。」
A:「なるほど、これ(*1)が出したかった訳ね。」
B:「EとPで比例係数が同じかどうかは、後で確かめてみよう。」
A:「光は量子なの?」
B:「光を金属にぶち当てると電子が出てくる現象を光電効果といって、光の量子から説明したのがアインシュタインなんだ。波が粒子になるなら、粒子も波になるだろうって考えたのがド・ブロイだよ。」
A:「光量子か?」
B:「縮めて、光子と呼んでる。」
A:「じゃ、電子は電気量子の略?」
B:「そんなもんかな。」
A:「じゃ、陽子は太陽量子の略?」
B:「ここで打ち切り。」

(*1)
 P’  =γ・[P−β・(E/c)]
 E'/c=γ・[(E/c)−β・P]