超光速

A:「光速cとの速度比α、βを使うと憶え易い形になるね。分子のα±βはガリレイ変換の場合と同じで加減算だし、分母は1±α・βだから。β=1にすると、君からみた速度比はα’=±1となる。」
B:「α=±1とおけば、α’=±1だから、光速一定は一目瞭然。」
A:「係数γがなくなってるから、ちょっと光速の壁を超えてみたくなるよね。」
B:「ただ計算してもつまらないから、僕は飼ってるガメラの背に乗って超光速で飛んでみることにしよう。β=2ではどう?」
A:「僕が光速の2倍で走ると、α=2だから、君からは僕が止まってみえる。でも、光速の3倍にすれば、えーと・・・」
B:「何か、気づいた?」
A:「うん、変だよ。」
B:「じゃ、光速の銀河鉄道車両に乗っているガメラが光速の2倍で進行方向に飛び出したとして、君からみた速度はどうなる?」
A:「α=2でβ=1だから、計算は簡単だけど・・・、やっぱりおかしい。」
B:「係数γのことを忘れてαやβに何でもかんでも入れてしまう無法者は、アインシュタインの理論が間違ってるんじゃないかと言い出すかも知れない。αもβも1以下にしとかないと。」
A:「それって、僕を含めて言ってるのかな?」
B:「ノー・コメント(悪口は超光速で伝わるのかも)。」